結婚式の見積りは申込みをしたときから平均70万円ほど上がると言われていて、いろいろな結婚式場情報サイトでも実際の費用明細が掲載されていたり、見積りがアップしやすいポイントをまとめた記事など多くの情報が揃っています。でも、実際に見学に行って目の前の見積り出されたときにその記事を見ながら話を聞くわけにもいかないですし、先輩花嫁の費用明細を見ても体系的なポイントを理解するのはなかなか難しいと思います。

そこで今回の記事では、パラッツォドゥカーレ麻布の見積りの特徴をまとめました。パラッツォドゥカーレ麻布の個別の見積りを一つ一つ確認し、下見見積りからどんな項目のいくらくらいアップしそうか、値引きや特典の使われ方の特徴、見学前に準備しておくとお得になりそうなポイントを紹介しています。これから見学に行く方にとっても、見学済みで申込むかどうか迷っている方にも参考になると思いますので、ちょっと長いですがぜひご覧ください。

パラッツォドゥカーレ麻布の見積りの基本的な構成

パラッツォドゥカーレ麻布の見積りの特徴を解説する前に、まずはエリアや施設数など基本的な情報をまとめてみます。

都道府県	東京都
エリア	六本木・赤坂・麻布
チャペル数	1
披露宴会場数	2
サービス料の計算方法	サービス料の計算方法は、料理・ドリンク・ケーキ・会場の合計金額の10%、となっています。
消費税の表記	すべてのアイテムが税込み表記となっています。

パラッツォドゥカーレ麻布の見積りの作り方の特徴

「料理」項目の特徴は？

下見見積りではコース料理が14,040円または10,800円で入っていることが多く、これはのコースメニューのランクの下から1番目と2番目のコースだと思います。一方、本番見積りのコース料理では16,200円が1番多く、次に18,360円のコースを選んでいるカップルが多かったので、コース料理のランクアップによる見積りアップになる可能性は高いと言えるでしょう。

コース料理以外のアイテムでは、単価1,620円のグリルビュッフェを追加している人が多く、デザートビュッフェやおつまみビュッフェ（いずれも単価1,620円）などアレンジを加えた料理演出を追加している見積りも多く見られました。その他にもウエルカムパーティーで人気のウエルカムカナッペ（540円）やお子様料理（4,320円～6,480円）、親族控室での軽食（3,240円～5,400円）などの料理アイテムがありましたが、こういった追加になりそうなアイテムは参考価格で記載されていて見学時の見積りに金額が入っていないことが多かったので、総額を見る時には注意が必要です。

コース料理とビュッフェなど追加アイテムをあわせると平均すると総額でで3,240円～4,320円×人数分くらい見積りが上がる可能性が高いと思います。さらに、申込み後の打合せ時の試食会に参加する場合は一人当たり10,000円（税込）の追加料金が発生するようなので、そこまで料金かかるとちょっと不親切かもしれませんね。

ちなみに豆知識として、ブライダルフェアで試食したコース料理のランクと見積りに含まれているコース料理のランクは異なることが多いので、プランナーに試食した料理はいくらのコースの料理か確認した方がいいでしょう。また、下見見積りの中には、16,200円のコース料理にグリルビュッフェ1,620円が含まれている見積りもあったので、申込み前に新郎新婦が要望を伝えることでより本番に近い下見見積りを作成してくれる可能性は高いと思います。逆に要望を伝えないと必要最低限の見積りになってしまう可能性が高いので、事前に情報収集をして希望するコースランクや演出などはしっかり伝えるようにしましょう。

「ケーキ」項目の特徴は？

下見見積りでは1,080円×人数分で作られていることが1番多かったですが、本番見積りでは1,080円～1,512円までかなり幅広い金額の商品が選ばれていたので、希望するアイテムによっては数百円×人数分の見積りアップとなりそうです。ちなみに価格設定は2段で1,404円、3段で1,512円だと思います。

また、ネイキッド2段1,512円×人数分で作られている下見見積りもあったので、申込み前の見学時点でケーキのイメージをプランナーに伝えると、しっかりそれを反映した見積りを作ってくれそうです。そのため、ウエディングケーキのイメージが決まっているカップルは、見学したときにイメージ写真をプランナーに見せてその商品の金額で見積りを作ってもらうといいでしょう。

「ドリンク」項目の特徴は？

下見見積りのフリードリンクプランは、スタンダードプラン（ビール・赤ワイン・白ワイン・ウイスキー・ウーロン茶・オレンジジュース・ウェルカムドリンク含む）で入っていることがほとんどでしたが、本番見積りでも同じくスタンダードプランを選んでいる新郎新婦がほとんどだったので、ドリンクプランのランクアップによる見積りアップの可能性は低いと思います。

また、乾杯酒は下見見積りでスパークリングワインが入っていることがほとんで、かつそのまま本番見積りに入っていることがほとんどだったので、乾杯酒のグレードアップによって見積りがアップする可能性もほとんどないと思います。

その他のアイテムでは、ウェルカムパーティードリンクにコーラやコロナ・ジーマなどを追加している方、ガーデンウェルカムパーティーでの乾杯をチョイスしている方もいました。このようにウェルカムドリンクなどの演出を実施する場合は、540円～1,080円×人数分程度の見積りアップとなるでしょう。

「会場」項目の特徴は？

会場費には親族控室・ブライズルーム・着付室・更衣室・ロビー・パーティー会場の使用料が含まれており、2つの披露宴会場ラテラッツァ、ラフォレスタはいずれも同じ料金なので、会場変更したとしても料金は変わりません。

この会場の豆知識として、2つの披露宴会場（ラテラッツァ、ラフォレスタ）の会場費はいずれも同じですが、披露宴会場がラフォレスタの場合にだけ値引きがついている下見見積りがありました。ラフォレスタは地下にあり、1階ガーデンでのブッフェ等ができないのでその分値引きをしてくれているのかもしれません。新郎新婦の書いていた口コミによると、ラフォレスタは常に緑が見えておりイルミネーションライトも充実していますが、1階ラテラッツァは披露宴中にカーテンを閉めるためあまり緑を感じることが出来ないそうです。ガーデンビュッフェにこだわりがなく、価格を押さえたい場合はラフォレスタの方が値引きがつく分お得に挙げられるのでいいのではないでしょうか。

「挙式」項目の特徴は？

人前式が162,000円、キリスト教式は194,400円と価格が異なり、どちらかの挙式スタイルで下見見積りは作成されています。だいたい半々くらいなので、新郎新婦の希望挙式スタイルを入れていると思います。見積り金額が変わるは挙式スタイルを変更する場合のみで、単価自体が変動したりオプションアイテムがついたりすることはないでしょう。

もし見積りの変動を少しでも減らしたい場合には、挙式スタイルを見学段階で決定しておくといいでしょう。

「装花」項目の特徴は？

メインテーブルフラワー、ゲストテーブルフラワー、チャペル装花などの会場装花は、下見見積りでは一番低いランクで入っていることが多いです。一方、本番見積りでは、メインテーブルフラワーは、86,400円～216,000円とかなり幅広い金額の商品が選ばれていて会場装飾のこだわり度合いによって下見見積りとかなり金額差がありそうですし、最近トレンドのソファ席の装飾も86,400円でオーダーしている方もいました。さらに、ゲストテーブルフラワーも同様にグレードアップしている本番見積りが多かったので、総額では100,000円～200,000円程度の見積りアップとなる可能性が高いと思います（メインテーブルで約50,000円、ゲストテーブルで約3,000円×卓数分、ウエディングブーケで約5,000円、その他装花アイテムは約20,000円～程度の想定）。

ウエディングブーケ・ブートニアは下見見積りではやはり最低ランクで作られていたことが多かったので、希望するブーケによってはグレードアップによる見積りアップの可能性は高いと思います。ただ、ほとんどの本番見積りでもウエディングブーケのみしか入っていないので、カラードレス用のブーケ追加での金額アップの可能性は低いといえます。また、その他のフラワーアイテムでは、贈呈用花束やヘッドだ、パーツ、ケーキフラワーに加え、ブーケプルズやブーケトスなど演出で使う装花アイテムは下見見積りには入っていないので、そういった演出を希望する場合は見積りアップとなるでしょう。

パラッツォドゥカーレ麻布の装花の見積りは「新郎新婦によって見積りに含まれているアイテムに大きな差がある」という特徴があります。会場装花や装飾にこだわりたい方は見学時にそのことをプランナーに伝えると、それを考慮した見積りを作ってくれているからでしょう。申込み後の想定外の見積りアップを防止するためにも、気に入った装飾の写真をホームページやインスタで探しておき、それをプランナーに見せてその通りの見積りを作ってもらうようにするといいかと思います。

「衣裳」項目の特徴は？

ウエディングドレスは下見見積りではほとんどが194,400円で入っていましたが、本番見積りでは216,000円～302,400円程度までかなり幅広い金額帯が選ばれていたので、ドレスへのこだわり次第で平均100,000円前後の見積りアップになりそうです。なお、初期見積りに含まれている194,400円で何着のドレスの中から選べるかはわかりませんが、194,400円のドレスを選んでいる方は一人もいませんでした。2着目にカラードレスを着る場合はウエディングドレスと同じくらいのアップ幅になっている見積りが多く、和装を着る場合は324,000円の金額が多かったので、やはり同じくらいの金額のアップとなりそうです。

タキシードは下見見積りではほとんどが86,400円で入っていましたが、本番見積りでは108,000円～126,000円の金額帯を選んでいる方がほとんどだったので、少なくとも21,600円は見積りアップすると思います。ちなみに、和装の場合の紋付袴は108,000円だったので、見積りアップ幅は同じですね。

その他のアイテムで、ショートベール等の新婦小物（レンタル）と新郎シャツセット等の新郎小物（販売）などの小物類を注文する場合は約60,000円程度追加になります。本番見積りをみると、ベールやシャツセットが入っていない方もいるので（つまり自分たちで用意して持込んでいる）、追加料金なしの持込みも大丈夫なようです。また、ゲストのモーニングや留袖、小物レンタルなどの列席者衣裳を新郎新婦が負担する場合は見積りに追加となります。

「美容」項目の特徴は？

美容の項目は、グレードアップによる見積りアップははないと思いますが、新婦ボディメイク、エステ、新郎メイクなどを希望する場合はオプションで追加となるでしょう。和装の場合は新婦和装着付で64,800円程度＋新郎和装着付18,360円となるようです。衣裳同様、列席者の着付けやメイク、ヘアセットなどを合わせて依頼する場合は見積りに追加となります。

「写真」項目の特徴は？

記念写真は下見見積りの金額から変わっていない方がほとんどだったので、よっぽどこだわりが強くなければグレードアップの可能性は低いと思います。

スナップアルバムが入っている下見見積りは全体の約半分で、入っている場合の金額はほとんどが162,000円でした。一方本番見積りでは300カット216,000円や400カット259,200円が多いので、下見見積りに入っていない場合は約210,000円の追加、入っていた場合はアップグレードで50,000円の見積りアップになりそうです。持込みカメラマンは108,000円（要相談）となっていました。ちなみに、婚礼フォトは300カットだと、進行表記載のシーンの記録（挙式入場、指輪交換、ケーキ入刀等）のみしか撮影できないと言われることが多いので、400カットが最も推奨されています。ブライダルフェアのときに、そこまで丁寧に見積りの説明をしてくれると信頼できる会場かなと思います。

他のアイテムでは、記録用DVDを購入されている方もいますが割合は20%くらいなのでそこまで多くはないでしょう。購入される場合は下見見積りの段階から入っていることがほとんどなので、記録用DVDが理由で見積りが上がることはなさそうです。

「映像演出」項目の特徴は？

当日エンドロールは、下見見積りにはほとんど入っていませんでしたが、本番見積りでは動画でなおかつ披露宴まで撮影できる162,000円の商品を選んでいる方が多かったので、もし入っていない場合はその分追加で見積りが上がることになります。それ以外の演出映像にはオープニングやプロフィールなどがありますが、他の本番見積りではあまり含まれていなかったので、手作りもしくは友人などが制作してくれることが多いのでしょう。

式場に依頼する映像演出（特に当日エンドロールが多い）があらかじめ決まっている場合は、見学時にプランナーにそのことを伝えてあらかじめ見積りに入れてもらうようにしましょう。そうすると申込み後の想定外の見積りアップを減らすことができます。

「引出物」項目の特徴は？

下見見積りでは、単価は引出物2,800円～3,240円、引菓子864円～1,080円で入っていて数量は人数の6割～7割で入っていることが多いです。単価、数量の入れ方の見積りごとの規則性は特にありませんでした。たまに単価は入っているけど数量は0の参考価格で算出されている見積りもありましたので、総額を確認するときには注意した方がいいでしょう。

一般的に、引出物のメインとなる記念品の金額はいただくご祝儀の10%が目安と言われているので、上司・親族であれば5,000円、友人・会社同僚であれば3,000円くらいが目安です。そうすると引出物単価は約4,000円、ゲスト1世帯に１つずつ渡すとすると数量は人数の7割ほどになることが多いので、数万円程度の見積りアップになる可能性が高いです。

その他のアイテムだと、プチギフトが入っている下見見積りは見つけられませんでした。そのため、もしおひらき後の退場のときににゲストに渡す場合は、200円～300円×人数分くらいが追加となるでしょう。

見学に行った際のチェックポイントは、①（会社の上司を呼ぶ予定なら）引出物の金額を4,000円でつくってもらう、②数量が6割で計算されていたら8割に直してもらう、この2つを実践するだけでだいぶ本番に近い見積りになると思います。

「ペーパーアイテム」項目の特徴は？

パラッツォドゥカーレ麻布では、ほとんどの方がペーパーアイテムを手作りしているようなのでペーパーアイテムの追加での見積りアップの可能性は低そうです。ただ、手作りの場合でも会場手配の地図を購入して招待状と同封することが多いので、その分の32円×（大人人数の7割程度）は追加になるでしょう。

「司会」項目の特徴は？

司会の項目では追加、アップグレードで見積りが上がることはありません。

「音響」項目の特徴は？

音響の項目でも追加、アップグレードで見積りがあがることはありません。下見見積りに※CDは原盤のみのお預かりとなります※と記載があるので新郎新婦自身で音源の準備をする必要がありそうです。

「その他」項目の特徴は？

参考価格でプロジェクター使用料が項目に入っていますが、会場の演出映像商品を1つでも注文をすると料金はかからないようです。

他の結婚式場でも著作権申請料金が少しずつ始まってきていますが、きちんと申請・支払いをさせる会場とそうでない会場に分かれるようです。下見見積りの項目には入っていますが数量が0で金額は計算されていないので、もし楽曲を使う場合は追加料金がかかるようです。ちなみに、この問題で1番難しいのは、ISUMという機構で登録されてい楽曲しか複製としては使用できない点で、披露宴中に特定の音楽を特定の部分で流すとお金がかかりますが、BGMとして流しっぱなしであれば全楽曲問題無しとなります。

パラッツォドゥカーレ麻布の見積りの値引き額・特典の付き方の特徴

値引き金額は約400,000円～約1,300,000円、値引き率は11%～44％と見学時期や挙式時期、検討人数によって大きく幅があります。また、グランドオープン時期に見学をしている新郎新婦の下見見積りは比較的値引き率が高く、その他は「仏滅」「平日」といった限定的な時期に挙式を検討していると値引き率が高くなっています。

値引かれる項目には２パターンあり、1つ目は衣裳、装花、美容、引出物等、本番見積りに必ず入る項目と、写真、DVD、エンドロール等そのアイテムを注文しないと使えなくなってしまう項目です。1つ目の衣装等が値引きになってる場合、グレードアップするとその差額分は追加で料金がかかるので注意が必要です。2つ目の写真等の項目が特典になっている場合は、その特典は注文しないと使えなくなってしまうので、結婚式のアイテムの中に取り入れるかどうかは見学前に検討しておくといいでしょう。

特典は「初回ご来館ご成約特典」「シーズン特典」「●●フェア特典」などいくつか特典を組み合わせられていることが多く、中でも「初回ご来館ご成約特典」という初めて見学した日に申込みをした場合に使える特典はほとんどの見積りで使われていました。しかも値引きの1/3～半分を占める見積りもあったので、他に気になる会場がないのであれば活用した方がいい特典だと思います。その他にはゼクシィやマイナビといった会場紹介サイトから予約をしたり、予約をしたフェアによる特典の違いもあるようなので、会場予約はホームページからではなく結婚式場紹介サイトからすることをオススメします。

以上のことをまとめると、会場の雰囲気で検討をした上で、「結婚式の日取りや日柄をだいたい決めておく」「結婚式のアイテムをある程度決めておく」「ネットでフェアを確認して見学予約をする」この3つを見学前に行っておくと、使うことのできる特典が増えて値引きが増える可能性が高いと思います。

パラッツォドゥカーレ麻布の見積りの特徴まとめ

下見見積りは基本的に一番低いランクで作られていることが多いです。都内他会場に比べて見積項目の中に【～】表記をしていることで、上がり幅を想定させる見積りの作り方にはなっていると思いますが、参考価格の記載も少なく、追加アイテムが見えにくいので少し不親切な見積りが多い印象ですね。結婚式場見学はほとんどの人が初めてなので、本番を想定したアイテムや単価（グレード）で見積りを提案してくれると親切だと思います。

また、同エリア内にはレストランウエディングの会場も多いので本番見積りの金額はやや割高に見えがちですが、お色直しや写真・映像関連も全て会場にオーダーし、グレードアップしていることを考えると、内容的にはお得な見積りになっていると思います。

この会場で節約する方法としては、ウエディングドレスの1着のみ（お色直しをしない）、ペーパーアイテムを手作りするといった方法をされている方が多く、一般的な本番見積りと比べて約500,000円～約700,000円ほど安くなっている見積りもありました。人数が同じでも新郎新婦のこだわり、シーズンや日柄で価格差がかなりあり、シンプルにやりたい人はシンプルに、こだわりたい人はとことんこだわることが出来る、自由度の高い会場だと思います。

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