披露宴ムービーは、どうやって作ればいいの?動画制作手順や、費用の相場などを解説します
一昔前まで、動画の作成というのはかなり骨の折れる作業でした。専用の器材を揃えて、制作自体にかなりの時間を費やし、そして完成品のチェックにまた相当の時間を費やし、という大変な仕事だったのです。しかし、パソコンやスマホが普及した現在では、かなり簡単に動画を作成することができるようになりました。しかし、技術的なハードルが下がったとはいえ、感動を呼ぶような動画の制作には相応の経験・コツが必要です。業者さんに依頼するケースや、自前で作るケースそれぞれの費用等を比較してご紹介します。披露宴に動画を上映することを検討しているカップルの皆さんには是非参考にして頂ければと思います。
ムービーの作り方
素材の準備
何はともあれ、新郎新婦の子供の頃や学生時代といった昔の写真や動画を集めてくることが第一です。電子データでの写真や動画ファイルというのがごく一般的になってきたのは2000年前後のため、それ以前の記録となるとフィルムから焼かれた写真や、VHSのテープなどに入ったものになってきます。これらの写真や動画については、1度映像を電子データに変換するという作業が必要になります。
まだ現代は、磁気テープなどに動画を保存していた時代を経験した人達が現役であるため、こういった過去の写真や動画を今のパソコンで閲覧可能なデータにしてくれるというサービスを提供している業者さんは探せば沢山あります。
2010年頃から急速に普及し始めたiPhoneを初めとするスマホにはカメラが標準で搭載され、静止画の撮影も動画の撮影も可能というのがごく普通になってきたため、この頃以降のデータについては、パソコンにケーブルで繋ぎさえすれば取り出しが可能です。
編集ソフトによる編集と動画ファイル作成
素材が用意できたら、次は編集です。業者さんに依頼すると基本的には素材をお渡しするのみですが、ここでは自前で制作するということを念頭にお話しておきます。
WindowsでもMacでも、動画編集ソフトとして不動の地位を持っているのがAdobe社のPremiere(アドビプレミア)というソフトです。月3000円~5000円という費用を負担する必要があるため、趣味で持っている・使っているという人は少ないかもしれません。しかし、これを使いこなせば不可能な表現はないというくらいのものが備わっており、実際に業者さんに依頼する場合でも彼らが動画編集の現場で使っているのはこのプレミアというソフトだったりします。
他には有名どころとしてFinalCut(ファイナルカット)、iMovie(アイムービー)(ともにMacのみ)、Windowsに標準で提供されているWindowsムービーメーカーといったソフトが存在します。
どのソフトを使っても、基本的に行うことは横長の時間軸に対して動画を配置して、切り貼りをして、背景には音楽を入れて、文字も入れて、ということの繰り返しです。最終的に満足のいく起承転結の動画になったタイミングで、1本の動画としてまとめて電子ファイルとして書き出します。
会場での映写
会場がパソコンからの映像出力に対応している場所であればその動画の電子ファイルを持って行けばよく、DVDなどでしか映写できないというケースでは書き出した電子ファイルの動画をDVDに、DVDビデオという形式で変換して焼き込んで持参します。プロジェクタから白い大型スクリーンに映像を映します。
作る動画の種類
オープニングムービー
披露宴の開始直前、新郎新婦が会場に入ってくるときに流す動画です。「来場してくれてありがとう!」という意味合いのものであるため、1分程度のごく短いものにするのが一般的です。
プロフィールムービー
新郎新婦それぞれの生い立ちから、成長の過程、学生時代、社会人になってから、趣味は何を?そして二人の馴れ初めは?といったことを紹介する動画です。新郎新婦がお色直しで中座しているとき等に5分程度で流すといった使われ方をするのが一般的です。
エンドロール
披露宴が終演を迎え、新郎新婦が会場の外でゲストの皆さんをお見送りにいくために移動する際に2-3分で流す動画です。参加者皆さんのお名前と感謝の気持ちを示すといった使い方が良いでしょう。当日の披露宴その場で撮った動画を即座に編集して流してくれるというサービスを提供しているところもあり、これは特に年配の方々には驚かれます。
動画制作の相場
式の3ヶ月くらい前からは準備を始めましょう。素材集めが結構大変です。費用の相場ですが、3~10万円程度が掛かったという先輩カップルの声が多いです。プロに頼むとこんな感じですが、学生時代の知り合いにちょっぴりコンピューターやAdobe社の製品に詳しい人が一人や二人いなかったでしょうか?披露宴にご招待ということであれば、動画の編集を喜んで買って出てくれるかも知れません。
動画制作のまとめ
映画やテレビ番組の、監督の口から出てくる「尺に収まらない」という台詞の「尺」とは、動画を記録するのにフィルムを使っていた時代のその長さのことです。
実際に1分間で何メートル、といった具合に長さを消費するので、リテイクが生じるとその分費用が掛かるという代物だったのです。
このように、少し前はかなり大変だった動画制作ですが、今では信じられないくらい簡単になりましたよね。
動画制作というと専門の業者に依頼しなければならないイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、パソコンでも十二分に動画編集ができるようになっている現代では、趣味で動画編集をやっているという一般の方も沢山います。ハードルはかなり低くなっているので、自らでチャレンジしてオリジナルの動画を作ってみるのも良いでしょう。
お手持ちのスマホの中にも、沢山素材になりそうな画像や動画があると思うので、是非会場の皆さんと共通の思い出に浸るという時間を持つために披露宴ムービーを作ってみて頂ければと思います。